spangled shalalala blog

諦めたらそこで試合終了だよ。

「サラリーマンは300万円で小さな会社を買いなさい」を読んだ

「サラリーマンは300万円で小さな会社を買いなさい」(三戸政和著)を読んだ。
表紙にホリエモンがいたからホリエモンの本かと思ったら買ったあとに別の人の本だと気づいたのは隠しておこう。。。w

タイトルの通り、サラリーマンに会社を買うことをおすすめする本で、サラリーマンが会社なんて買えるのかと疑問だったがどうやら会社は買えるし、これまでのサラリーマン生活で培った経験と専門知識を活かし、個人で中小企業をM&Aして会社を買い、普通のことを普通にするだけでそのメリットを享受できるという内容だった。

会社を買うことのメリット

本書の最初に会社を買うことのメリットが3点まとめられている。

1. 自分のキャリアを活かす
2. 資本家になることで、労働の対価では得られない金銭的メリットを享受する
3. 人生100年時代の老後不安から自由になる

今では日本の平均寿命は上がり、人生100年時代とまで言われている。60歳まで働き、その後まだ40年もある計算になる。
その残りの40年の中で会社の社長として働き、場合によってはその後売却した利益でリアイアするもよし、会長職として報酬を得るもよしで、会社を買うことによるメリットはあるようだ。

飲食店はやめておけ

リタイア後に飲食店の経営を志すのはなかなか厳しいという章があった。
これはすでに外食産業はレッドオーシャン化しており、トップを走る企業ですら全体の2%のシェアでしかないことなどをデータをもとに解説している。
また、独立してお店を開店するもなかなかうまく行かない人の話も実話として載っており教訓となる。
またFL比率をもとに飲食店のランチ営業の話も説明されており、飲食店の涙ぐましい努力がまとめられていた。

個人M&Aの時代

大企業のサラリーマンが社内教育で受けている教育を、個人M&Aしたあと社内を数値管理や教育投資を行うことで会社の効率化ができるという。
大企業は本書では「勝利のビジネスモデル」「勝利のマネジメント」があると言われている。それを身に着け、買収した会社で実践することで会社を改革できる。それはこれまでサラリーマンとして学んできた当たり前のことを当たり前に実行するだけだというのだ。
日本の中小企業は大企業とは違い多くの業務は属人化しており、また最新ではない手法を使っていたりする。それを大企業で得た内容に置き換えるだけで改革はできるということらしい。この点は以前、私がSIer時代に中小企業向けのパッケージソフトウェアを開発したときにも思ったことだ。たしかに、中小企業はかなり前時代的な管理をしているところが多い印象...

多くの企業は後継者を探している

日本の中小企業の多くは後継者を探しているのが現状らしい。
その数、まさに国内の中小企業の66.5%が後継者不在という結果が出ているらしい。
そうなると日本としても企業倒産によるGDPの減少や雇用問題につながるのでなんとかしなくては、というところなので法律の整備も進み始めており、より個人が会社を買えるようになってきているらしい。

このように、将来の老後不安が拭えない時代にサラリーマンの経験を活かして社長として仕事をするのはなかなか新しい考えだと思った。
起業を決めるよりも個人M&Aによって社長になる、そんな新しい働き方ができるということを知ることができたので今後の参考にしていきたい。