spangled shalalala blog

諦めたらそこで試合終了だよ。

「大学4年間の金融学が10時間でざっと学べる」を読んだ

Fintec系企業でエンジニアをやっているが、金融に関しての知識不足を感じていたのでざっと全体を俯瞰して学べる書籍が無いかなー、と探していたら「大学4年間の金融学が10時間でざっと学べる」が良さそうだったので読んでみました。

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本の目次

この本の目次は以下のように3部構成となっています。1部では金融の入門的な内容で「お金」とはどういうものなのか、という根本的な内容から始まり各国の中央銀行と銀行がどういう仕組みになっているかを学べる内容になっていました。2部ではファイナンス入門として投資する際のリスクヘッジがどういう仕組になっているかなど投資の基礎から学べる内容でした。3部は金融応用となっていて、1960年以降の世界経済の問題や日本のバブル崩壊以降、キューバ通貨危機アジア通貨危機ビットコインを始めとした仮想通貨のこれからなどここ20年くらいまでのトピックをおさらいするような内容になっていました

第0章 金融とは
第1部 金融入門
第1章 現在財同士の交換と貨幣
第2章 現在財と将来財の交換
第3章 リスクの変換:将来財同士の交換
第4章 銀行の役割
第5章 銀行の脆弱性
第2部 ファイナンス入門
第6章 リスクとリターン
第7章 資産選択
第8章 債券利回りの決定
第9章 株価決定の基礎理論
第10章 効率的市場仮説
第11章 ファイナンス応用
第12章 金融資本市場のインフラ
第3部 金融論応用
第13章 金融政策
第14章 非伝統的金融政策
第15章 国際金融の理論
第16章 国際金融の歴史
第17章 金融危機
第18章 金融危機後の金融規制監督制度
第19章 日本の金融
第20章 フィンテック

金融入門に最適な1冊!

これまで金融というものについてはあまり知識が無かったのですが、この1冊を読んで「お金とは?」という根本的な存在の意味から各国の経済や個人の投資に至るまでの内容をざーっと学ぶことができました。

著者の植田和男氏は東京大学名誉教授、共立女子大学教授であり、1998‐2005年には日銀政策委員会審議委員を努めた金融のプロフェッショナル。
「東大の先生が書いた本だから難しいだろうなあ...」と思っていたのですが、読んでみると左ページが解説、右ページが図を用いた説明という構成になっており全体を通してとにかくわかりやすい1冊でした。内容も金融の入門、ファイナンスの入門〜応用、金融応用と3部構成になっており興味のあるテーマの部分を学ぶだけでも知識を得られると思います!

まだ1度読んだだけでは難しくて完全に理解できていない内容もあるので、これから何回か読み直して知識を深めていこうと考えています。
特に、私のようにまったく金融論を知らない方はこの本の目次に要チェックの章がマークされているのでそこを重点的に2,3回読んでみると他の章の理解も進むのではないかと思いました!

定年後2000万円が必要と言われたりする昨今、お金というのは今まで以上に考える必要のあるテーマなのではないかと個人的には考えているのでこれからも知識を深めていきたいところです。

図解版もあるのでこちらの本が難しいと感じた方はそちらの方から始めてみる、副読本として利用すると理解がしやすいかと思います!